グラフ理論,複雑ネットワーク理論に関する研究

複雑ネットワークの構造に関する研究 WWWにおけるハイパーリンクで繋がれたドキュメント全体の構造や,インターネットの接続構造,交友関係の構造など,多くの領域にネットワーク構造 が見ら れる.これらのネットワークの中には,まったく異なる分野で独立に形成されるものであるにも関わらず,驚くべきことに共通する性質を持つことがある.例え ば,友達の友達の…とたどっていくと,全世界のほとんどの人にせいぜい数ステップで到達できるスモールワールドと呼ばれる性質や,次数分布がべき則に 従うというスケールフリーと呼ばれる性質などが知られている.しかし,まったくランダムに作ったグラフは,現実のネットワークとはかなり違うものになる. では,現実のネットワークはどのような原理でできあがるのであろうか?少なくともまったくランダムではなく,何らかの規則性がある.それを見つけるべく, 様々な数理モデルを構築し,性質を解析している.さらに,グラフ理論や確率論など,様々な理論を駆使して,本質的な性質の解明も行っている. 右図は,我々が提案した「空間閾値モデル」によって生成され描かれたネットワークの例である.簡単な規則で生成されるが,現実のネットワーク「らしい」形状になっていることが見て取れる. <主な外部発表成果> N. Masuda, H. Miwa, N. Konno, Analysis of scale-free networks based on threshold graph with intrinsic vertex weights, Physical Review E, Vol. 70, No. 3, 036124, Oct., 2004. N. Masuda, H. Miwa, and N. Konno, Geographical threshold graphs with small-world and scale-free properties, Physical Review … Continue reading グラフ理論,複雑ネットワーク理論に関する研究